工法紹介

TAMPOバリア

概要

TAMPOバリア(土石流工事安全対策工)は土石流発生の危険が予測される場所において、長期間の工事(砂防堰堤等)が施工される場合、仮設安全対策工として、その上流に設置することで、一時的に土石流を止めて、工事現場への土石流到達を遅らせる時間稼ぎをする工法です。
そのため、砂防堰堤等の工事現場からの距離や予測される土石流の規模、退避必要時間から柵の必要容量が決定されます。

特徴

全容

  1. 短期間での施工が可能で(最短1ヶ月),非出水期の期間内に設置ができます。
  2. TAMPOバリアは暫定的な利用で設置するため,私有地での設置が必要な場合でも、用地は借地で対応できます。
  3. 部材(アンカー以外)の大部分は,他現場への転用が可能です。
  4. 土砂流木堆積後の除石は,上流側からでも下流側からでも実施が可能です。
  5. 進入路幅が狭い場所でも施工可能です(最小進入路幅 1.5m)

構造

リングネット落石防護柵を応用した構造で、設置対象の渓流等の河床幅や想定される土石流の規模に合わせて設計が可能です。
延長が長くなる場合は土石流捕捉時の変形量(支柱の傾斜角、ワイヤロープのサグ)が大きくなるため、柵を分割して複数段の設置を行います。
構造設計においては想定される土石流の流体力と堆積土圧を外力として想定し、これに見合う部材の選定を行います。

適用範囲

最大柵高が5.5mで対応可能な場所。